« バイワイヤ技術さらなる高みへ | トップページ | カー・オブ・ザ・イヤーは誰のもの? »

2004/12/28

GMのV6エンジン生産で、スズキとGMの蜜月関係さらに深く

●1981年から始まった「GM」と「スズキ」の戦略的提携関係。当初は世界ナンバーワンメーカーであるGMに飲みこまれると危惧した業界人も居たが、今や両社はアジアやインド、東欧、欧州、南米と世界各地で高い相乗効果を生み、GM会長兼CEOリック・ワゴナー氏と、スズキ会長兼CEO鈴木修氏の蜜月関係はさらに深まりつつある。

●今回のV6エンジン生産の話も、かねてからの戦略提携の一環として以前から合意していたもの。それがいよいよ実行に移されるわけだ。具体的な生産拠点は静岡県相良町の相良工場。ただし既存工場を改良して生産対応するのではなく、当地にV6エンジンの専用工場棟を建設するかたち。本格稼働は来る2006年の6月からで当初の年産能力は6万基の予定。

●生産するユニットはGMが独自開発したオールアルミ製エンジンで、バンク角60度のDOHC24バルブ形式。対応排気量は2.8リッターから3.6リッターまでと幅広い。GMではすでにカナダのセントキャサリン工場やオーストラリアのフィッシャーマンズベンドにあるホールデン社の工場で同エンジンを生産中。スズキでは当面、グランドエスクードの後継車種に搭載し、加えてGMの世界戦略構想に対応可能な増産体制も敷く構え。

●また2005年に開催されるデトロイトモーターショーでスズキは、ミッドサイズSUVの「Concept-X」を出展。GM・スズキ連合による北米・世界戦略はさらに深く進行しつつあるようだ。思えばスズキが北米展開を開始したのは1963年のオートバイ販売が最初。それから40年以上にわたる活動があるからこそ、現在のGMとの戦略的提携に結びついたのだろう。

●一方日本国内におけるスズキは、マニア受けし難い軽自動車を中核に据えているためか、自動車オタクには影が薄い。しかし実際には大量生産でないと割が合わないといわれるエンジン生産事業で、エスクード専用のV6エンジン生産をこなすなど、自動車生産に関する基礎能力はとてつもなく高い。

●近頃はコンピュータ・シミュレーションよる自動車生産・設計が可能になっているが、実際に役立つ現場の技術はスズキがいうところの「3現主義(現場で、現物を、現実に)」なくしては実現できない領域がまだまだある。また日本国内における軽自動車の平均車両価格は、他社の1リッターカーより高く、販売台数もそれらを大幅に上回っていることから、実のところスズキは日本国内においても隠れたトップメーカーなのである。

●肝心の実車でも欧州戦略車として開発された新型スイフトの仕上がり感は上々で、とてもアルトを生産・販売している同一メーカーとは思えないパッケージ能力を発揮している。これまではその能力をコスト削減に集中してきただけで、フロンテクーペやジムニー、カプチーノと同社が「やればできる」メーカーであることを忘れてはいけない。トヨタや日産など華々しく活動するメーカーだけに注目しがちなメディアだが、案外、未来の「勝ち組」は意外なところから出現するのかも知れない。

|

« バイワイヤ技術さらなる高みへ | トップページ | カー・オブ・ザ・イヤーは誰のもの? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: GMのV6エンジン生産で、スズキとGMの蜜月関係さらに深く:

« バイワイヤ技術さらなる高みへ | トップページ | カー・オブ・ザ・イヤーは誰のもの? »